報道関係者各位

平成25年5月30日

平成24年度決算を秋田県、由利本荘市に報告
定期客の落ち込みを定期外旅客でカバー、市外からの旅客を呼び込むイベント列車を地域と協力して企画

平成25年5月30日 秋田県の第三セクター 由利高原鉄道株式会社(本社 秋田県由利本荘市 矢島町七日町字羽坂21番地2、代表取締役社長 春田啓郎、以下 同鉄道)は、平成24年度の実績を取締役会にて株主である秋田県ならびに由利本荘市等に報告しました。輸送実績は600人増の278千人、収支は昨年に比較して8,458千円改善しました。地域と協力したイベント列車の運行やこれに伴うマスコミへの露出を高めたことによりの旅客を呼び込み、定期利用客15,600人の減に対し定期外利用客16,200人は増となりトータル600人の増加となりました。

同鉄道が走る由利本荘市は、平成12年から11年間で人口が8%減少し、就業人口は10年間で14%減少するという厳しい環境に置かれており、定期客の減少は避けられません。同鉄道は、地域の協力を得て中学生に通学定期の利用を啓蒙する活動や新車両の導入などサービスレベルの向上を図った結果、定期客の落ち込みを7.3%にとどめる事に成功しました。また、市外、県外からの観光客を呼び込むために地域と協力してイベント列車を企画しました。地域の方の協力により、沿線には菜の花や水仙などの花や「こいのぼり」や「かかし」など季節に応じた風物が観光客の目を楽しませています。また、積極的にマスコミへの露出に取り組んだり、昨年度途中からITアドバイザーと契約し、ホームページのリニュアールや公式facebookページの作成などに取り組んだことも功を奏しました。以上の成果をあげながら経常損失も8,458千円改善し、秋田県及び由利本荘市との3者合意である△82,763千円の目標を928千円上回りクリアすることができました。

同鉄道ではこの6月から、市の委託を受け500円で鳥海高原の観光スポットを一日楽しめるワンデーワンコインツアーを開発するなど、地域と協力した観光開発をさらに強化しています。同鉄道は「地域の方々と鉄道が協力し合う事で、このような成果を出す事ができ、感謝している。今後も地域の活性化と鉄道の経営健全化は一体という考えで、この地域を元気にしていきたい。」と言います。

同時に取締役会にて、6月27日の定時株主総会に諮る25年度任期満了に伴う役員人事も提案されました。

(新任)      取締役  嶋田健一郎      監査役 川村和夫
(退任)      取締役  阿部満        監査役 小林芳昭

以上 

由利高原鉄道とは

由利高原鉄道(鳥海山ろく線)は昭和60年 第一次廃止対象線区であった国鉄矢島線を引き継ぐ第三セクター鉄道として誕生しました。日本海に面する秋田県由利本荘市の羽後本荘駅から鳥海山の麓である矢島駅までの全長23.0kmの路線で、地域の方々からは公募で決まった「おばこ号」の愛称で親しまれています。観光客からは東北屈指の名山「鳥海山」を仰ぎながら、美田地帯を子吉川に沿って走る素朴で懐かしい車窓と、秋田おばこ姿のアテンダントが人気です。前郷駅では旅客鉄道としては珍しい「タブレット交換」を見る事もでき、これが本州では残り3線区(全国では4線区)のみとなったため鉄道ファンの注目も集まっています。2011年6月に公募で社長に就任した春田啓郎により、旅行業界の経験と鉄道ファンの知識を活かし、秋田おばこ姿のアテンダントを増員し接遇を向上させるとともに、旅行会社との契約を締結し団体客を誘致。さらに鉄道ファンによる企画会議ツアー、こいのぼり列車、由利高原鉄道検定試験など特色のあるツアーやイベントを次々に打ち出しています。

本社 秋田県由利本荘市 矢島町七日町字羽坂21番地2、代表取締役社長 春田啓郎

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由利高原鉄道株式会社 総務係長 太田晃一

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